外国人はドバイで住宅ローンを組める?借入の割合(LTV)・必要書類・オフプランの注意点

外国人はドバイで住宅ローンを組める?借入の割合(LTV)・必要書類・オフプランの注意点

ドバイの不動産は外国人も買えるため、「現地の銀行でローンを組めるのか」という質問をよく見かけます。外国人も条件を満たせば住宅ローンを利用できますが、借りられる割合はUAE中央銀行の規則で上限が決まっていて、銀行ごとの審査もあります。この記事では、外国人がドバイで住宅ローンを組むときの仕組みを整理します(2026年10月時点の情報)。

※ ローンの条件は銀行・本人の状況によって異なります。必ず各銀行に確認してください。


目次

借りられる割合(LTV)の上限

UAE中央銀行は、住宅ローンの借入額が物件価格に占める割合(LTV)の上限を定めています。UAE国民以外(外国人)の上限は次のとおりです。

物件の種類 物件価格 借入の上限(外国人)
1軒目(自分が住む家) AED500万以下 80%
1軒目(自分が住む家) AED500万超 70%
2軒目以降・投資用 価格に関係なく 60%
完成前物件(オフプラン) 目的・価格に関係なく 50%

※ UAE中央銀行の住宅ローン規則(2013年、2020年改正)による上限です。

たとえばAED200万の1軒目の物件なら、借りられるのは最大で80%(AED160万)で、残りの20%以上は自己資金で用意する必要があります。投資用なら上限は60%なので、40%以上が自己資金です。

これはあくまで上限で、規則は銀行がより厳しい条件を設けることを認めています。実際の借入割合は、銀行の審査で上限より低くなることがあります。


期間・返済負担率などのルール

UAE中央銀行の規則では、LTVのほかにも次のようなルールがあります。

項目 内容
借入期間 最長25年
完済時の年齢 各銀行のリスク管理の方針で決める
返済負担率 収入の50%まで(すべての借入の返済の合計)
借入額の上限(外国人) 年収の7倍まで
金利上昇への備え 審査で、今の金利より2〜4%高い金利でも返済できるか確認する
投資用の物件 空室を考えて、家賃収入から少なくとも2か月分を差し引いて審査する
利息だけを払う期間 投資用のローンに限られ、最長5年

返済期間が定年を過ぎる場合は、定年後の収入でも返済負担率50%以内で返済を続けられるかが確認されます。


日本に住んだままでも借りられる?

UAEに住んでいない人(非居住者)でも、ローンを扱っている銀行はあります。ただし、規則のLTVの上限とは別に、銀行が独自に厳しい条件を設けていることが多いです。

たとえばHSBC UAEは、非居住者向けのローンについて次のように案内しています。

  • 借入の上限は物件価格の60%まで
  • HSBCのプライベートバンクやプレミアの顧客であること(または口座を開設できること)

非居住者向けのローンを扱っていない銀行や、条件を公開していない銀行もあるため、個別に問い合わせる必要があります。返済用に現地の口座が必要になることもあります。

→ ドバイで銀行口座を開設する方法


必要書類と申し込みの流れ

必要書類は銀行や本人の状況によって違います。HSBC UAEの案内では、次のような書類が挙げられています。

段階 主な書類
事前審査 パスポート、ビザ、エミレーツID、給与証明書、ほかの借入の内容
本審査 直近6か月の銀行の取引明細、物件の書類、頭金の資金の証明

※ 非居住者の場合は、別の書類を求められることがあります。

HSBC UAEでは、申し込みの条件として21〜65歳、月収AED15,000以上、借入額AED35万以上を挙げています。

申し込みの流れ(一般的な例)

  1. 事前審査(Approval in Principle)を受け、借りられる額の目安を確認する
  2. 物件を決めて売買の契約を結ぶ
  3. 銀行の本審査(信用情報の確認、物件の評価など)
  4. ローンの契約
  5. ドバイ土地局で、所有権の移転と抵当権の登録を行う

HSBC UAEでは、事前審査の結果の有効期間は60日で、融資を約束するものではないとしています。

→ ドバイ不動産の購入の流れ


ローンを使うと増える費用

ローンを使う場合は、購入時の費用に加えて、抵当権の登録の手数料がかかります。ドバイ土地局の案内では、抵当権の登録の手数料は借入額の0.25%です。このほかに権利証の発行手数料などの少額の手数料や、手続きを代行する窓口の手数料がかかります。

費用 内容
ドバイ土地局の登録手数料 物件価格の4%(所有権の移転)
抵当権の登録の手数料 借入額の0.25%+少額の手数料
銀行の手数料 事務手数料・物件の評価の費用など(銀行による)
保険 銀行から加入を求められることがある

銀行の手数料や繰上返済の条件は、契約前に書面で確認しましょう。中央銀行の規則では、手数料や金利の計算方法を透明に示すことと、手数料の一覧を契約書に添付することが求められています。


オフプラン(完成前物件)の注意点

完成前物件(オフプラン)のローンは、目的・価格に関係なく借入の上限が50%です。中央銀行は、完成までの期間が長く、完成しないリスクがあることを理由に挙げています。

さらに、工事の進み具合に応じて支払う場合のルールもあります。

  • まず買主の自己資金で開発会社への支払いを済ませ、その後に銀行がローンの資金を払う
  • 銀行の支払いは、工事の進み具合を銀行や第三者の専門家が現地で確認してから行う

つまり、オフプランでは物件価格の半分以上を自己資金で先に払うことになります。また、銀行によってはオフプランのローンを扱っていない、あるいは対象の開発会社・物件を限っていることがあります。開発会社の分割払いプランとローンのどちらを使うか、支払いの時期とあわせて確認しましょう。

→ ドバイの完成前物件(オフプラン)の選び方


ローンを検討するときのチェックリスト

  • ☐ 1軒目か2軒目以降か、自分が住むか投資用か(LTVの上限が変わる)
  • ☐ 居住者か非居住者か、その条件で借りられる銀行
  • ☐ 年齢・借入期間(最長25年)と、完済時の年齢
  • ☐ 返済負担率(収入の50%まで)と、金利が上がったときの返済額
  • ☐ 返済の通貨(ディルハム)と、円との為替の影響
  • ☐ 頭金・登録手数料4%・抵当権の登録の手数料などの自己資金
  • ☐ オフプランの場合、自己資金で先に払う額と支払いの時期

→ 海外不動産はローンで買える?日本居住者の資金調達の選択肢


まとめ

  • 外国人もドバイで住宅ローンを組めるが、借入の割合はUAE中央銀行の規則で上限が決まっている
  • 外国人の上限は、1軒目(AED500万以下)で80%、AED500万超で70%、2軒目以降・投資用で60%、オフプランで50%
  • 借入期間は最長25年、返済負担率は収入の50%まで。実際の条件は銀行ごとに上限より厳しくなることがある
  • 非居住者は条件がさらに厳しくなりやすく、銀行によって扱いが違う(HSBC UAEは最大60%)
  • ローンを使うと抵当権の登録の手数料(借入額の0.25%など)がかかる。条件と費用は契約前に銀行に確認する

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の物件や投資を推奨するものではありません。制度・税率・数値は記事作成時点のものであり、変更される場合があります。投資の判断はご自身の責任で、必要に応じて専門家にご相談ください。

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