マレーシアの不動産は、買うときだけでなく、売るときの流れや費用も知っておくことが大切です。この記事では、外国人がマレーシアの中古物件を売却するときの流れと、主な費用・税金を整理します(2026年10月時点の情報)。
※ 制度の概要の紹介です。実際の売却や税金の申告は、現地の弁護士・税務の専門家に確認してください。
目次
売却の流れ
- 仲介業者に依頼:登録された不動産仲介業者を通じて買主を探す
- 買い付けの申し込み:買主が手付金(売買価格の2〜3%)を払い、申込書を交わす
- 売買契約(SPA)の締結:申し込みから通常14〜21日以内。手付金と合わせて10%を受け取る
- RPGTの申告:売主・買主がそれぞれ税務当局に電子申告する
- 決済:残金を受け取り、所有権を移す。決済の期間は通常3か月程度
- 売却代金の受け取り・送金
買主が外国人の場合
買主が外国人などで州政府の許可が必要な場合は、許可が下りるまで決済の期間が進まないのが一般的です。許可には1〜6か月程度かかり、州によって異なります。
売却にかかる主な費用
| 費用 | 目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格の最大3%(通常は売主が負担) |
| 弁護士費用(2023年7月からの基準) | 最初のRM50万まで1.25%、それを超える部分(RM750万まで)1%。最大25%の割引が可能 |
| 不動産譲渡益税(RPGT) | 下記 |
不動産譲渡益税(RPGT)
外国人(マレーシア国民・永住者以外)が売却益を得た場合、保有期間に応じてRPGTがかかります。
| 保有期間 | 税率 |
|---|---|
| 取得から5年以内 | 30% |
| 6年目以降 | 10% |
買主による7%の留保
売主が外国人の場合、買主は売却価格の7%を差し引いて、税務当局に納めます。この7%は税金の前払いにあたり、実際の税額との差は申告で精算されます。2025年からは、RPGTの申告は税務当局のオンラインサービスで行う電子申告になりました。
売却代金の送金
マレーシア中央銀行の外為政策では、非居住者は投資の売却代金や利益を外貨で国外に送金できるとされています。送金の手続きは、銀行に確認しましょう。日本に住んでいる場合は、日本でも譲渡所得の申告が必要になるのが一般的です。
→ 日本からマレーシアへの送金/対円相場データ(2026年版)
売却前のチェックリスト
- ☐ 保有期間(5年以内か6年目以降か)と、RPGTの見込み額
- ☐ 仲介業者の登録の有無と、手数料
- ☐ 弁護士の選定と費用
- ☐ 賃貸中の場合、借主の扱い(賃貸契約の引き継ぎ・退去)
- ☐ 管理費などの未払いの清算
- ☐ 売却代金の送金方法と、日本での申告
まとめ
- 売却は、仲介業者への依頼 → 申し込み(手付金2〜3%)→ 売買契約(計10%)→ 決済(通常3か月程度)の流れ
- 費用は、仲介手数料(最大3%)と弁護士費用(RM50万まで1.25%など)
- 外国人のRPGTは、5年以内30%、6年目以降10%。買主が売却価格の7%を差し引いて納める
- 日本に住んでいる場合は、日本での申告も必要になるのが一般的
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の物件や投資を推奨するものではありません。制度・税率・数値は記事作成時点のものであり、変更される場合があります。投資の判断はご自身の責任で、必要に応じて専門家にご相談ください。
