この記事でわかること
– マレーシアで部屋を借りるときの流れ
– 保証金などの初期費用の慣行
– 賃貸契約にかかる印紙税(2025年からの変更)
マレーシアに移住すると、多くの人はまず賃貸で暮らし始めます。日本の賃貸とは、初期費用や契約の慣行が異なる点があります。この記事では、借りる側の視点で流れと注意点を整理します。
借りるまでの流れ
- エリアと予算を決める:職場・学校へのアクセス、家賃の上限
- 物件を探す:賃貸ポータルサイトや不動産エージェントを利用
- 内見:設備・家具・共用施設・セキュリティを確認
- 申し込み:家賃や入居日の条件を交渉
- 契約:賃貸借契約書に署名、初期費用を支払う
- 入居:部屋の状態を記録し、公共料金の手続き
初期費用:「2+1」が一般的
マレーシアの賃貸では、次のような初期費用が一般的です。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 保証金(セキュリティデポジット) | 家賃2か月分 |
| 前家賃 | 家賃1か月分 |
| 公共料金の保証金 | 家賃0.5か月分(求められる場合) |
| 契約書の印紙税 | 下記参照 |
「2+1」または「2+1+0.5」と呼ばれる慣行です。保証金に法律上の上限はなく、契約で決まります。退去時に部屋の状態を確認したうえで返還されるのが一般的です。
賃貸契約の印紙税(2025年1月から変更)
賃貸借契約書には印紙税がかかります。2025年1月から、それまであった「年間賃料のうち最初のRM2,400は非課税」という扱いがなくなり、1リンギット目から課税されるようになりました。
| 契約期間 | 年間賃料RM250ごとの税額 |
|---|---|
| 1年以下 | RM1 |
| 1年超〜3年 | RM3 |
| 3年超〜5年 | RM5 |
| 5年超 | RM7 |
たとえば、月額RM4,000(年間RM48,000)で2年契約の場合、RM48,000 ÷ 250 × RM3 = RM576 です。
2026年1月からは、税務当局(LHDN)のオンラインサービスでの自己申告制になり、署名から30日以内に手続きが必要です。印紙税や契約書の作成費用をどちらが負担するかは、当事者間の合意で決まります。
※ 税率は改定されることがあります。手続き前に LHDN の最新情報を確認してください。
契約前に確認したいこと
- 契約期間と更新条件:1〜2年契約が多い
- 中途解約の条件:途中で退去する場合の違約金や保証金の扱い
- 家具・家電の内容:家具付き・一部家具付き・家具なし
- 修理の負担:エアコン・給湯器などの故障時に誰が直すか
- 入居時の状態の記録:写真を撮って共有しておくと、退去時のトラブルを防げる
法律の動き
借主と貸主の権利を定める「住宅賃貸法(Residential Tenancy Act)」の制定が検討されています。2026年2月に担当大臣が「年内の国会提出を目指す」と述べましたが、2026年10月時点で成立は確認されていません。
まとめ
- 初期費用は保証金2か月分+前家賃1か月分(+公共料金の保証金)が一般的
- 賃貸契約の印紙税は、2025年1月から最初のRM2,400の非課税枠がなくなった
- 契約期間・解約条件・修理の負担・入居時の状態を確認してから契約する
→ クアラルンプールの生活費の考え方/マレーシア移住ガイド
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の物件や投資を推奨するものではありません。制度・税率・数値は記事作成時点のものであり、変更される場合があります。投資の判断はご自身の責任で、必要に応じて専門家にご相談ください。
