この記事でわかること
– MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)の概要
– 申請に必要な主な条件(資産・定期預金・滞在日数など)
– 申請の流れと、ほかのビザとの違い
マレーシアに長く住みたい人にとって、代表的な選択肢が「MM2H(Malaysia My Second Home)」です。働くためのビザではなく、一定の資産を持つ外国人が長期で滞在できる制度で、リタイア後の移住先として日本人にも人気があります。
ただし、MM2H はここ数年で条件が大きく変わっています。この記事では制度の基本を整理し、条件の詳細は最新の公式情報で確認する前提で説明します。
目次
MM2Hとは
MM2H は、マレーシア政府が外国人の長期滞在を受け入れるために設けている制度です。
- 対象:一定の資産・収入を持つ外国人とその家族
- 滞在期間:区分により5年〜20年。満了後は5年ごとに更新できる
- 就労:ゴールド・シルバーでは認められない(プラチナは可能とされる)
- 家族の帯同:配偶者、21歳未満の子ども、21〜34歳の未婚・無職の子ども、障がいのある子ども、本人と配偶者の両親
区分(ティア)制度
2024年の見直しで、MM2H は資産額などに応じて3つの区分に分かれました(マレーシア観光芸術文化省 MOTAC 公表の要件。文書の記載は2024年7月時点)。
| 区分 | 定期預金の目安 | ビザ期間 | 不動産購入の条件 |
|---|---|---|---|
| プラチナ | USD100万 | 20年 | RM200万以上の住宅の購入 |
| ゴールド | USD50万 | 15年 | RM100万以上の住宅の購入 |
| シルバー | USD15万 | 5年 | RM60万以上の住宅の購入 |
※ このほか、ジョホール州のフォレストシティでの住宅購入を条件に、定期預金の額を抑えた経済特区(SEZ/SFZ)向けの区分もあります。
主な条件の考え方
- 定期預金:マレーシアの銀行に区分ごとの額を預け入れる。承認後、元本の最大50%まで、住宅購入・教育・医療・観光の目的で引き出せる
- 最低滞在日数:年間で通算90日以上の滞在が必要
- 不動産購入:承認後に区分ごとの最低価格以上の住宅を購入する必要があり、10年間は売却できない(より高い物件への買い替えは可)
- 年齢:25歳以上(経済特区向けの区分は21歳以上)
- 健康診断・保険:入国後に指定の医療機関で健康診断を受ける。更新時には医療保険の加入証明が求められる
申請の流れ(概要)
- 条件を確認し、区分を決める
- 認可されたエージェントを通じて申請:MM2H は、観光芸術文化省の免許を受けたエージェントを通じて申請する
- 書類審査:パスポート、資産・収入の証明、無犯罪証明、健康診断書など
- 条件付き承認
- マレーシアで定期預金の口座開設・預け入れ、保険加入、(必要な場合)不動産購入
- ビザの発給
審査にはかかることがあります。
ほかのビザとの比較
| ビザ | 主な目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| MM2H | 長期滞在・リタイア | 一定の資産が必要。就労は原則不可 |
| 就労ビザ(Employment Pass) | 現地企業で働く | 雇用先がスポンサー |
| 保護者ビザ(Guardian Visa) | 子どもの就学に帯同 | 子どもの学生ビザが前提。親・法定後見人・祖父母などが対象で、就労は不可 |
| DE Rantau | リモートワーカー | 年収USD2万4,000以上(IT職。それ以外はUSD6万以上)。3〜12か月、更新1回で最長24か月 |
教育移住が目的なら、MM2H 以外に保護者ビザを使う方法もあります。
MM2Hを検討するときの注意点
- 制度変更が多い:過去にも条件が大きく変わっています。申請前に必ず最新の公式情報を確認しましょう
- エージェント選び:認可エージェントかどうか、手数料、サポート範囲を確認する
- 日本側の手続き:長期でマレーシアに住む場合、住民票・年金・税金の扱いも検討が必要です
まとめ
- MM2H は、一定の資産を持つ外国人がマレーシアに長期滞在できる制度
- 2024年以降は区分(ティア)制で、定期預金・滞在日数・不動産購入などの条件が区分ごとに異なる
- 条件は変わりやすいため、最新の公式情報と認可エージェントで確認することが重要
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の物件や投資を推奨するものではありません。制度・税率・数値は記事作成時点のものであり、変更される場合があります。投資の判断はご自身の責任で、必要に応じて専門家にご相談ください。
