マレーシア・タイ・フィリピンの不動産を比較|外国人の購入ルールと費用の違い

マレーシア・タイ・フィリピンの不動産を比較|外国人の購入ルールと費用の違い

この記事でわかること
– 東南アジア3か国で、外国人が不動産を持てる範囲の違い
– 購入時にかかる主な費用の違い
– 最近の制度変更・検討中の改正

東南アジアで不動産を検討するとき、マレーシアと並んで候補に挙がりやすいのがタイとフィリピンです。どの国も外国人の購入にルールがありますが、その中身は大きく異なります。この記事では、2026年10月時点の情報で3か国を比較します。


目次

比較表

項目 マレーシア タイ フィリピン
外国人の土地所有 州政府の承認を得て可能 不可 不可(憲法で禁止)
外国人のコンドミニアム所有 可能(最低購入価格あり) 1棟の販売床面積の49%まで 1棟の外国人持分の合計40%まで
外国人の最低購入価格 州ごと(KLはRM100万など) なし なし
購入資金の条件 ― 外貨で海外から送金(送金証明が必要) ―
購入時の主な費用 印紙税(外国人の住宅は一律8%)、弁護士費用、州の承認費用 移転登記料2%(買主と売主で折半が慣行)など [本記事では扱わない]
土地の長期利用 ― リースの登記上限は30年(更新は保証されない) 承認を受けた投資案件は最長99年のリース(2025年の法改正)

タイ

コンドミニアムは「外国人枠49%」

タイでは、外国人がコンドミニアムを所有できるのは、1棟の販売可能な床面積の49%までです。購入資金は外貨で海外から送金する必要があります。人気の物件では、外国人枠が先に埋まることもあります。

土地は所有できない

外国人は土地を所有できず、土地付きの住宅を持つには長期リースを使うのが一般的です。リースの登記上限は30年で、更新は保証されません。

検討中の改正

2024年に、タイ政府はコンドミニアムの外国人枠を75%に引き上げる案や、リースの期間を延ばす案の検討を内務省に指示しました。ただし2026年10月時点で、これらは成立していません。「改正される前提」で判断しないよう注意しましょう。

購入時の費用

移転登記料は政府評価額などの2%で、買主と売主で1%ずつ負担するのが慣行です(法律ではなく交渉で決まります)。タイ人個人向けの登記料の軽減措置(2026年7月から延長)は、外国人には適用されません。


フィリピン

コンドミニアムは「外国人持分40%まで」

フィリピンでは、外国人の土地所有は憲法で禁じられています。コンドミニアムは、1棟の外国人の持分の合計が40%以内であれば購入できます(共和国法4726号)。

99年リースの法改正

2025年に、外国投資家のリース期間を最長99年に延ばす法律(共和国法12252号)が成立しました。ただし対象は承認を受けた投資案件で、個人が住宅用に土地を借りる場合に使える制度ではありません。


マレーシアの特徴

3か国の中でマレーシアは、州政府の承認を得れば外国人も土地付きの物件を所有できる点が大きな違いです。その代わりに、州ごとの最低購入価格があり、2026年1月からは外国人の印紙税も一律8%に上がっています。

→ 外国人がマレーシアで不動産を買う条件/マレーシア不動産購入時の諸費用シミュレーション


選ぶときの考え方

  • 土地付きの物件を持ちたい:外国人の土地所有ができるのは3か国の中でマレーシアのみ
  • コンドミニアム中心で考える:タイは外国人枠49%、フィリピンは40%。人気物件では枠が埋まっていないか確認
  • 制度の安定性:検討中の改正は、成立するまで前提にしない
  • 住む選択肢:長期滞在ビザの条件も合わせて比べる

→ アジアの長期滞在ビザ比較


まとめ

  • マレーシアは州政府の承認で土地付き物件も持てるが、最低購入価格と印紙税8%がある
  • タイはコンドミニアムの外国人枠49%、土地は所有できず、リースは30年まで
  • フィリピンはコンドミニアムの外国人持分40%まで。99年リースは投資案件向け
  • 制度は変わりやすいため、購入前に最新情報を確認する

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の物件や投資を推奨するものではありません。制度・税率・数値は記事作成時点のものであり、変更される場合があります。投資の判断はご自身の責任で、必要に応じて専門家にご相談ください。

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