この記事でわかること
– 外国人がシンガポールとマレーシアで住宅を買うときの税金の違い
– 購入できる物件の種類の違い
– 売却時の税金の違い
シンガポールとマレーシアは隣り合う国ですが、外国人が住宅を買うときのルールは大きく異なります。特に、シンガポールでは外国人に非常に高い追加の印紙税がかかります。この記事では、2026年10月時点の制度で両国を比較します。
比較表
| 項目 | シンガポール | マレーシア |
|---|---|---|
| 外国人の追加の印紙税 | 60%(追加購入者印紙税 ABSD、2023年4月〜) | なし(ただし外国人の印紙税は一律8%) |
| 通常の印紙税 | 購入者印紙税(BSD):1〜6%の累進 | 外国人の住宅は一律8%(2026年1月〜) |
| 外国人が買える物件 | コンドミニアムは承認不要。土地付き住宅は事前承認が必要 | 州政府の承認のうえ、集合住宅・土地付き住宅とも可(最低購入価格あり) |
| 売却時の税金 | 売主印紙税(SSD):保有4年以内の売却で4〜16% | RPGT:外国人は5年以内30%、6年目以降10% |
| 一般的な譲渡益課税 | なし | RPGT がある |
シンガポール:外国人には60%の追加印紙税
シンガポールでは、外国人が住宅を購入すると、通常の購入者印紙税(BSD)に加えて、購入価格の60%の追加購入者印紙税(ABSD)がかかります(2023年4月27日から。それまでは30%)。
例えば S$200万の物件なら、ABSD だけで S$120万になります。ただし、自由貿易協定によって、一部の国の国籍者はシンガポール国民と同じ扱いになります。
売却時の印紙税(SSD)
2025年7月4日以降に購入した住宅を4年以内に売却すると、売主印紙税がかかります(1年以内16%、2年以内12%、3年以内8%、4年以内4%)。
購入できる物件
コンドミニアムは外国人も承認なしで購入できますが、土地付き住宅は政府の事前承認が必要で、永住者として一定期間以上住んでいることなどが条件になります。
マレーシア:州ごとのルールと印紙税8%
マレーシアでは、外国人は州政府の承認を得れば、集合住宅も土地付き住宅も購入できます。ただし、州ごとの最低購入価格(KLはRM100万など)があり、2026年1月からは外国人の住宅購入にかかる印紙税が一律8%になりました。
→ 外国人がマレーシアで不動産を買う条件/マレーシア不動産購入時の諸費用シミュレーション
購入コストの比べ方(考え方)
外国人が住宅を買う場合、シンガポールでは「BSD(1〜6%)+ABSD(60%)」、マレーシアでは「印紙税8%+弁護士費用+州の承認費用」が主な購入時の税金・費用になります。シンガポールは購入時の税負担が非常に大きく、投資目的で外国人が住宅を買うハードルは高い状況です。
一方、マレーシア南部のジョホールバルは、シンガポールまで鉄道(RTSリンク、2027年2月開業予定)で約5分の距離にあり、シンガポールとの往来を前提にした住まい・投資先として注目されています。
まとめ
- シンガポールでは、外国人の住宅購入に60%の追加印紙税(ABSD)がかかる
- マレーシアは外国人の印紙税8%と州ごとの最低購入価格があるが、追加の印紙税はない
- 売却時は、シンガポールが保有4年以内の売主印紙税、マレーシアが RPGT
- シンガポールとの往来を考えるなら、ジョホールバルも選択肢になる
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の物件や投資を推奨するものではありません。制度・税率・数値は記事作成時点のものであり、変更される場合があります。投資の判断はご自身の責任で、必要に応じて専門家にご相談ください。
